「あの汚れ」もスッキリ落とす!レースシーンにおけるゼロフィニッシュの実力とは?
- 井上修示
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今回はロードレースファンやスズキファンはもちろん、多くのライダーにも愛されている「ユッキー」こと加賀山就臣(かがやまゆきお)選手がオーナーを務めるレーシングチーム「TK SUZUKI BLUE MAX」のワークショップ(←秘密基地的な感じ)へ突撃インタビューに行ってきました♪
目次
トップクラスの現役ライダー 加賀山選手
加賀山選手といえば、スズキ勢として24年ぶりの優勝を成し遂げた2007年の鈴鹿8時間耐久レースが個人的には印象に残ってます。名門ヨシムラ復活の立役者といっても過言では無いでしょう!
そんな加賀山選手は現在も全日本ロードレース選手権の最高峰クラス、JSB(J SOUL Brothers ではございません)1000で活躍するトップクラスの現役ライダー兼チーム監督さんです。
いわゆるプレイングマネージャーってやつですかね。
近年では「代打 オレ」で有名な2006~2007年のヤクルトスワローズ監督、古田敦也氏みたいだと言ったらわかりやすいでしょうか(むしろわかりにくい?)ただし古田監督が選手兼任で苦労したのとは違って加賀山選手はバリバリです。2018年も監督やりながら年間総合ランキング10位(エントリー人数27名)ですよ!?はっきり言って凄いです。
そして平成から令和へと歴史的な節目を迎える2019年の加賀山選手は、ヨシムラスズキMOTULレーシングのライダーとして参戦。JSB1000を走るTeam KAGAYAMAは参戦チーム名を「TK SUZUKI BLUE MAX」へ変更し、ライダーに元ヨシムラライダーの津田拓也選手を招き入れて戦うことになりました。2019年は日本にとってもチームにとっても節目の年、いうなれば令和元年はTK SUZUKI BLUE MAX元年ってことだね!
そんなJSBトップチームでゼロフィニッシュが使われているという情報をキャッチした我がシュアラスター諜報部(←実在しません)
こんなサービスめったにしないんだからね!と言わんばかりのオファーに「ぜひ自分に取材行かせてください、オナシャス!」と今回の取材権利をがっちりGETしたワシ。
もうワクワクなんすよ٩(ˊᗜˋ*)و
さっそく行ってきました
TK SUZUKI BULE MAXのワークショップ
そんなわけで神奈川県大和市にあるTK SUZUKI BLUE MAX のワークショップに到着。
国道を脇に入ってすぐの場所にありました。
こんなトラック見たらテンション↑↑↑
お邪魔しまーす
アッ!?
アアーーーーッ!!
ファクトリーってこんな感じ?ちょっと凄いですよコレ!ドキがムネムネする
それでは
取材にかこつけて(職権乱用)光栄にも作業場に入れさせて頂きます。
おおーーー♪
ファッ?
コレはっ!
テイストオブ筑波(通称 TOT ←泣いてる顔文字ではない)でデビューウィンだけでなく2戦連続優勝したあの・・・
GSX1000R KATANAではないか!
ワタクシ昔からスズキ好き。いわゆるスズ菌感染者まではいかないけれど、ことカタナに関しては相当な思い入れがあるんです。
このカタナが目の前で見られるとは、感無量・・・TOT(←コレは顔文字)
すみません、そろそろ本題に入ります
メカニックの野口氏にゼロフィニッシュの良さを聞いてみた
レースシーンでゼロフィニッシュが使われているということで、どんなところに使うのか?本当に役に立っているのか?疑問が湧きます。
もしかしたらボディ表面をツルツルにすることでcd値(空気抵抗係数)が小さくなって最高速度がアップするからとかーーーー!
「いや、そんなことはないです」
今回の取材を快く受けていただいたチームメカニックの野口裕一氏があっさりと否定してくださいました。
ですよねー、まあそうだと思いましたが。
そもそもゼロフィニッシュを使おうと思ったきっかけはなんだったのか?まさか大人の事情によるゴリ押し?
「きっかけはYouTubeです」
なんと!ユーチューバーのレッドメモリーさんのゼロフィニッシュ紹介動画を見て「コレは良さそうだ」と思いプライベートで購入して使ったのがきっかけ! その使用感に満足してチームバイクのメンテナンスに使用し始めたのだとか。
メーカーのゴリ押し(注:シュアラスターはそんなことしません、たぶん)で使用したんじゃなくて、リアルユーザーだったんですね!コレは嬉しい。
そしてチームメカニックとして最初にゼロフィニッシュを施工したのが先ほどご紹介させて頂いたGSX1000R KATANA!
マジですか?
レースで優勝したバイクにゼロフィニッシュが使われていたという事実、そして(個人的に)憧れのカタナがゼロフィニッシュ施工初号機だったという事に鳥肌モンの興奮♪
感無量です・・・
実際に役に立っているのかな?
チームマシンの整備に使ってもらっているそうですが、レースマシンって正直言ってピカピカに輝かせる必要性ないですよね?
写真撮られることも多いからもちろん見た目も大事ですが・・・実際はどんな使い方をしてるんでしょう?
「レース中に磨くことはないですけれど、レース前にゼロフィニッシュで全体を仕上げておきます」
インスタ映えするからですね!!(ドヤ顔のワシ)
防汚効果でメンテナンスが楽に
「外装やホイールにコーティングしておくと、レース後に洗浄する手間がぐっと減るんですよ」
レースでのハードなブレーキングは容赦なくホイールを汚す。一般道で走るレベルとは桁違いのブレーキダストが足廻りのあちこちに付着するのだが、ここで真価を発揮するのがゼロフィニッシュ。
「足回りをコーティングしておくと、ホイールに付着したブレーキダストが簡単に落とせるんです。レース中に付着する汚れがホイール表面の細かい目地に入って洗浄に苦労していたんですけど、ゼロフィニッシュのおかげで作業時間を減らすことができました」
ゼロフィニッシュが持つ「防汚」効果の賜物ですな
「洗浄時間が減れば他の部分の整備に時間を使うことができるので、エンジン周りなどの時間がかかる箇所をじっくりメンテすることができるんです」
チームメカニックとしては各パーツの洗浄に時間を費やすことを避け、できる限りエンジンのメンテナンスやサスペンションのセッティングなど走りに関する箇所の調整を行いたい。レースマシンを完調な状態に保つということは恐らくとんでもない回数のトライアンドエラーを繰り返しているはず。
メカニックにとって車両を洗浄する時間を節約できるということは、勝つための車両を作るための時間を増やせるということなのだ。
そして気になるアレの汚れも
「他にもレース特有の汚れとして”タイヤかす”の付着があります」
タイヤかす?
300km/hを超えるスピードで走るロードレースでは、タイヤと路面の摩擦によって生じる熱でタイヤ表面を溶かすことで粘度を増し、その粘着力でグリップを高めながら猛スピードで走るようにできている。
走るとタイヤが溶ける→溶けたカスが飛ぶ→後続車はカスを浴びる ということなのだ。
確かに目の前で整備中の車両にもこのねっちょりしたゴムの汚れが無数に付いている。
街乗り&ツーリングライダーにはほとんど縁がないと思われるこの汚れ。レースの世界では当たり前のように車体のあちこちに付着するそうです。
「このタイヤかすを落とす時にも便利です。この汚れはレースが終わってからすぐに洗浄するのがコツ。時間が経つとゴムが硬化して取れにくくなってしまうので、素早く簡単に汚れを落とす必要があります。」
「ゼロフィニッシュでさっと洗浄すればあっという間に落ちますよ」
へぇぇぇぇぇ~
どちらかと言えばその艶やかなガラスポリマーによるコーティングの美しさに目を奪われがちだった”ゼロフィニッシュ”。レースの世界ではその洗浄力に注目されていたのは驚きでしたー。
実際頑固な汚れの場合はパーツクリーナーも使用するそうですけど、塗装面やステッカーなどを痛める可能性もあるため最低限の使用にとどめているそう。この辺りは攻撃性が低い洗浄成分を配合したゼロフィニッシュならではの使い勝手ですね~。
ドライカーボンパーツにも使用OK
野口氏によればレース用パーツとしては一般的なドライカーボンパーツに使用しても問題ないということ!
実はシュアラスターではドライカーボンのテストしてなかったんですよ。それ聞いて安心しました。ドライカーボンは紫外線に弱いし、お肌カサカサの白っぽい感じになっちゃいますからね。ゼロフィニッシュで艶ピカコーティングされたカーボンパーツの美しさはご覧の通り。
続いて野口氏はヨシムラのレーシングサイレンサー部分に施工し始めた。耐熱テストで300度の高温をクリアしたコーティング成分だからこそエンジンやマフラー部分にも安心して使えるのだ。
「使う場所を選ばないケミカルというのは本当に使い勝手が良くて助かってます」
また、野口氏はチームライダーの津田拓也選手のヘルメットにもコーティングを施したそう。津田選手もその仕上がり具合を気に入ってくださったようで、いつもヘルメットをゼロフィニッシュでピカピカにしているそうな!!
うぉぉぉぉ~めっちゃ嬉しいじゃ無いですか!津田選手、一生応援しますよ♪
でもフィニッシュしたヘルメット、ツルツルで滑りやすいので表彰台の上で落っことしたりしないように気をつけて欲しいもんです。
ゼロフィニッシュはレースシーンでもしっかりその実力を発揮していた!
コンマ一秒を削ることに心血をそそぐ厳しいレースの世界で使われている”ゼロフィニッシュ”は、街のショップで誰もが購入できるフツーの洗浄コーティングケミカル。
それがトップチームのメカニックに認められ、チームを勝利に近づけるためのツールとして最大限の効果を生み出していたのだ(嬉しいw)
レース車両をピカピカに拭きあげても直接タイムを縮めることはできないけれど、簡単洗浄とコーティング効果で作業効率を向上させ、万全のマシンを作るための時間を生み出すことができる。
ゼロフィニッシュは間接的ながら速く走る為のツールとして、その世界で活躍している立派なケミカルだった!
この先、ゼロフィニッシュがあちこちのレースやいろいろなレーシングチームで使われるようになれば、いつか「チーム・シュアラスター」でサーキットを駆け抜ける日が来るかもね!
その時は第3ライダーでも良いのでオイラ使ってください 人´ω`)
取材協力:株式会社ライドウィン
- プロ愛用のゼロフィニッシュ
- TeamKagayama, ゼロフィニッシュ
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