MINI生誕60周年!2019年を振り返って
- ジェイ奥村
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MINIにとって記念すべき年だった今年
みなさん、こんにちは。今年も、あともうわずかですね。
我が国では「令和」という、新しい元号になった2019年でした。
そんな今年を、ワタクシの自動車趣味の視点から振り返ってみると、なんといっても“ミニ”。
というのも、2019年は、この世に“ミニ”というネーミングのクルマが誕生して60回目のアニバーサリーイヤー。
BMC(ブリティッシュモーターコーポレーション)というメーカーから1959年にデビューしたミニは“オースティン”と“モーリス”ふたつのブランドがありました。分かりやすく言いますと、カローラとスプリンターのような兄弟車のバッジエンジニアリングですね。
いまでも自動車趣味の筆頭として趣味を楽しんでいるユーザーがもっとも多いクルマです。
その後、イギリスのローバーから、メーカーがドイツのBMWとなり、全く新しいクルマとして生まれ変わってからも、それぞれ“ニューミニ”“クラシックミニ”と呼ばれ、それぞれ、クルマ好きの我々を楽しませてくれております。
ワタクシ自身も、18歳からクルマ趣味を楽しみ、21歳の時に3代目の愛車として選んだのは、1991年製のローバーミニでした。英国車へ傾倒するキッカケとなっただけではなく、その後のインジェクションモデルや、ビジネスバン(現在も所有)も所有するほど楽しさ満点なクルマなのです。
そうしたことから、BMWがミニを製造販売していたローバーを傘下に収め、ネーミングをはじめ、生産などの権利もBMWのものとなった為に、1994年よりイギリスを拠点に開発が始まったというニュースも、ミニオーナーとしてリアルタイムで気になる出来事でしたし、1997年のジュネーブショーで公開された新しいミニのコンセプトカーには驚いたものです。
イギリス東部オックスフォードにあるカウリーの工場が、BMW UKのオックスフォード工場となりBMWミニの生産が始まった2001年には、ワタクシは、クルマ雑誌での撮影の仕事をするようになっており、ローバー75の生産が終了し、ニューミニの生産ラインになったカウリーの工場見学に訪れており、ローバーからBMWへの移行も目の当たりにしていたんですよね。
もう時効?だと思うので書いちゃいますが、当時は、BMWもこれだけの成功を収めるとは思っていなかったのでしょう。工場の生産ラインでは制服もない期間労働者もおり、見なかったことにしてね。なんて広報担当者から言われたのです。
そうした、一大自動車メーカーのお膝元であるカウリーの市街地にあるパブには、遺産ともいえる、この街を象徴モーリス時代のエンジンのカットモデルや製造機械、工具などがディスプレイされており、かつて英国の一大メーカーの本拠地があったことを偲ばせてくれた感慨深い記憶もあります。
ちなみに、ワタクシも、このカウリーの工場から出荷されたクルマを所有。
現在も普段使いをしているモーリス1100は、1963年8月23日に完成し日本へ。ホンダ4代目川本信彦氏などを経て、4人目のオーナーとしてワタクシの愛車となっております。
もう1台の1967年型モーリス・マイナーは、ミニ誕生以前の英国でのベストセラーカー。クルマ屋の駐車場にあったのを譲り受け、整備をして普段使いしていたのですが、数年前より友人が乗りたいと、ファミリーカーとして楽しんでくれています。
年間を通して様々なイベントが行われている新旧のミニ。ワタクシも仕事であったり、仲間たちと楽しむフィールドとして、全国各地で行われているイベントを楽しんでいます。
恒例のクラシックミニ フェスティバルは大盛り上がり!
今年はミニ60周年ということもあり、各イベントは大いに盛り上がりを見せています。なかでも、2年に一度、真夏の富士スピードウェイで行われる“クラシック ミニ フェスティバル”は、最大級のイベントです。 ワタクシもミニ バンで行ってきました。
週末2日間の開催、富士スピードウェイのパドックには全国より、クラシックミニの愛好家が集まりました。サーキットイベントです、もちろん、コース上では様々なカテゴリーの走行が行われます。
ワタクシも、バンをパドックに停めて“Nany Dogs”製クラシックミニ専用タープを張ります。イベントの時って、けっこう日よけがなくて困るので、このタープは重宝します。三和トレーディングさんでの取り扱いなので、全国のミニスペシャルショップで購入することができますよ。
コースでは、クラス分けされた各クラスのレースを中心に、同乗走行も可能なファミリー走行もあり、様々な国際格式のレースが行われる富士スピードウェイを走行できるのは魅力です。
また、特設ステージでの、バンド演奏、トークショー、ショップ村やフリーマーケット、カスタムコンテスト、特別車両展示、Eスポーツでのレースなど、だれでも楽しめる要素が盛りだくさんの2日間のサーキットでした。
シュアラスターがクラシックミニ向けの洗車教室を開催
2日間のイベントにはシュアラスターも出店。ステージイベントのひとつとして、シュアラスターラボの青木店長による“クラシックミニの洗車方法”が行われました。
この洗車実演と相談会は、間近でビフォーアフターを確認されたり、質問されたりと大盛況のデモンストレーションとなりました。
実は、この洗車イベント。青木さんをはじめとしたシュアラスターチームは事前から計画的に、この日を目指した準備を行っていました。
なにしろ、約半世紀にわたって作られていたクルマです。オリジナルのペイントであったり、レストアで再塗装されたクルマなど、個体により様々なボディコンディションであることから、3人のクラシックミニのユーザーに協力してもらい勉強会を行っていたのです。
事前にラボに集まってくれたクラシックミニは、1969年のマーク2クーパーS、1970年型のクラブマンGT、1994年のミニクーパーの3台です。
皆さんの愛車は最低でも30年近くが経過している旧車ということもあり、水なし洗車や、古い塗膜とカルナバ、油性、液体ワックスの相性など興味津々です。洗車の手順なども真剣に質問します。
なかでもクーパーSオーナーのSさんは、洗車マニアということもあり、かなりの拘りをもっており、それに対して青木店長も、ボディ状態などの確認などから的確なアドバイスを送るという、お互いに納得できる洗車勉強会でした。
シュアラスターラボ青木店長のワンメイクの車種への意気込みもですが、協力してくれたユーザーさんのおかげで、ミニフェス当日の洗車講習会とつながってくれたのです。
可愛らしいミニが、コースを激しく駆ける
コース上では、色とりどりのクラシックミニたちのポジション争いが行われています。可愛らしいルックスながらも、コースを走行するために、しっかりと安全対策が施されたレーシングマシン。排気量や、モデファイの有無などにより、走行枠が厳格に管理されています。
なかでも“998チャレンジ”というカテゴリーは、改造範囲が非常に少ない1000ccのミニでのレースです。関東、関西、それぞれ年間のシリーズ戦が、行われている人気シリーズなのですが、この日はそれぞれがエントリー。東西統一戦も行われました。
レース前にガソリン添加剤を使用…結果は!?
西日本の“998チャレンジ”シリーズに、挑戦し続けているチーム“FC-R”仲間たち3人で1台のマシンをシェアしています。まずは25日に行われたスプリントレースでステアリングを握ったのは戸田豊さん。このレース、各マシンは、レギュレーションでイコールコンディションなのですが、ガソリン添加剤は使用可ということなので、シュアラスターの“LOOP POWER SHOT(ループ パワーショット)”を使ってもらいました。
もちろん、レースぶっつけ本番で、なにかあっては大変です。こちらも事前に戸田さんの通勤車でも使用し、パワー感を体感してもらってのレース投入です。
そして、見事、耐久レースでは4位をゲット。しかも優勝したマシンのわずか0.7秒落ちという好タイムでした。この結果には戸田さんも満足気。明日の耐久レースにも弾みがつきます。
翌26日の耐久レースは、排気量もまちまちのマシンが一斉にスタートします。そのなかでピットストップの時間などにより、排気量の大小に関係なく、だれもが優勝を狙える面白いルールとなっています。
チームFC-Rは戸田豊、渡邊博史、岩永篤で60分のレースに挑みます。
結果は26台中7位でしたが、ピットレーンでの速度オーバー、そしてホワイトラインカットの2つのペナルティにより順位後退。レースに、たらればはありませんが、このペナルティがなければ表彰台も見えていた僅差のレースでした。そして、3人ともに“LOOP POWER SHOT”(ループ パワーショット)のパワー感を体感、これからも使ってみたいという感想でした。
締めくくりは圧巻のパレードラン
2日間を締めくくるのは、コースパレード。レースエントリーの車両だけでなく、見学にきたクラシックミニたちが、コースを埋め尽くします。
近年は本場英国でも、これだけの台数のパレードはありません。 我が国でクラシックミニがいかに愛され、たくさんのユーザーに楽しんでもらっているかが分かります。 これからも、趣味車の筆頭として、我々を楽しませてくれるでしょう。 それでは、みなさん、よいお年をお迎えください。
本業はフリーランスとして活動中のスチールカメラマン。愛車は1931年Austin Sevenから、1964年のFord Angliaなど、旧いクルマばかりを10台あまり所有し、日常生活はもちろんのこと、遠方への仕事にも使用。趣味のヒストリックカーレースでは、戦前車からスポーツカー、ツーリングカー、葉巻型フォーミュラーカーまで乗りこなす。そうした経験から自動車専門誌や、雑誌での特集記事などの執筆も行い、半年に一度、雑誌「The Vintage Wheels」の編集長として、旧い2輪車、4輪車の魅力を発信中である。
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