マスターワークスシリーズのガラスコーティング“LOTUS SHIELD”
様々なコーティング剤を試したヴィンテージカーショップApollon代表 谷米氏が施工、その評価は!?
- ジェイ奥村
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目次
ライフスタイルの延長線にあるクルマ屋さん
横浜市でクラシック・ミニをはじめとしたヴィンテージカーの修理販売を手がける“Apollon”
クルマはライフスタイルのなかでも特に個性を発揮できる要素だと、そのクルマの誕生した時代のファッションや音楽など、他の要素を絡めたカーライフの楽しみ方を提案していきたいと昨年オープンした新しいスタイルのショップである。
おしゃれな外観のアポロン
歴代ミニのオリジナルエンブレムも各種揃っている
レアな当時物と言われるアクセサリーも充実
オーナーはどんなひと?
アポロン代表の谷米寛紀さんは16歳の頃からモーターサイクルを楽しみ、奥多摩など峠道を走るのが好きだったという青春時代を過ごした。
その後、メカニックを志し整備士の免許取得後はディーラーメカニックとして勤務しつつ、UKロックを基本とした音楽活動を行いギターとボーカルを担当。楽器運搬のため、クルマが欲しいと思った時にクラシック・ミニと出会う。
ハンドリングの小気味良さマニュアルシフトのキビキビした走りのミニは、好きだった小排気量モーターサイクルとも似たフィーリングから、その魅力にはまっていったという。
国産車ディーラーの勤務から都内でも屈指のミニ専門店へ転職し、さらにミニへの造詣を深くするのだが、結婚を機にクルマ業界からいったん離れることになるのだが、ミニは継続して維持しており、やはりクルマに携わる仕事がしたいと起業。ミニとはじめとしたクラシックカーの専門店としてApollonをはじめた。
いまなお高い人気を誇るMINIとは!?
革新的なコンパクトカーとして1959年のデビュー以来、モータースポーツでも大活躍し、製造より約60年が過ぎた現在も世界中で愛されている“MINI”
オースティン、モーリスというブランドから始まったMINIは、約半世紀という異例ともいえる長期間にわたり製造。何度かのグループ編成ののちローバーとして最後の10年間の製造は日本での販売数があったからと言われるほど、我が国でも最も人気の高い輸入車というポジションは約半世紀の間キープし続けている。
そして永きにわたり生産されていたミニ、それぞれの年代での特徴やバリエーションがあるのは上記の通りであるが、人気絶頂の1960年代のモデルよりも魅力を感じているというのが、ミニの歴史のなかでもどちらかというと不遇だった1970年代から1980年代後半のミニが今だからかっこいいと感じているという。
販売車両としてできあがったばかりのミニは、1984年に限定車として発売されたアニバーサリーモデル“MINI 25”をモチーフとした仕様である。実際に当時この25周年モデルを機に様々な特別仕様車や限定車がラインナップされ、80年代後半からミニは再び注目を浴びるのである。
1984年、ミニ生誕25周年を記念したアニバーサリーモデル“MINI 25”を見事に再現した。
当時の販売促進グッズもキープしている
ガラスコートには自信ありというApollon
Apollonのサービスのなかには当然、ワックスやコーティングなどの施工メニューがあり、納車時や車検時のオプションとしてそのサービスを提供している。
ちなみにガラスコーティングの経験と意見を聞いてみた。
「ちょうど、ディーラー勤務時代にガラスコーティングが一般的になってきて、メーカーさんの研修を受けて仕事でも様々な車種に施工していましたね」
そして、その後のミニ専門店でもメニューにあり、たくさんのミニたちを施工、技術を生かしていたという。
「Apollonを開業するにあたり、それまでの自分の技術の確認と最新のガラスコーティングは、どういったものかを確認したくて、大手コーティング会社の技術認定試験も受講しました。結果はそのメーカーさんの看板を掲げて開業できる技術を習得しているという認定証をいただきました」
自身の技術力の確認、そして大手メーカーの商品の良いところと、そうでない部分も確認したという。そして、それは現在、自身が受けたオーダーでの使い分けや施工に役立っているという。
「シュアラスターの製品は、一般ユーザーさんが愛車を愛でる楽しみを持った製品というイメージがありますよね。それでいてハイクオリティ。実は僕はシュアラスターブラックレーベルの“スーパーエクルシブ フォーミュラ”が愛用ワックスなんです。さらに進化したという“マスターワークス”シリーズは興味あったんですよ。パッケージも大人ぽいイメージでギフトにも良さそうですね」
完成したばかりの販売車、コーティングに重要な下地作りを済ませている。
そんな谷米さんに今回試してもらったのはガラスコート“ロータスシールド”。
販売車両として完成したばかりだというローバー・ミニにレアな1960年代のパーツをふんだんに組み込んだオースチンセブン仕様車だ。
しっかりと説明書に目を通す谷米さん
「ガラスコーティング施工前の基本として、水気は完全になくすのが鉄則です。
しっかりとエアブローで水気を飛ばし拭きとりましょう。また、下地作りが重要なので、しっかり鉄粉を除去し小傷はコンパウンドで消しておきたいですね。
それを怠りますと、余計に汚れが目立つことになりコーティング剤も、きちんと浸透しないんですよ」
ボンネットの写り込みからも下地作りが完璧なのがわかるだろう
細部もがないようにLEDライトを当て汚れをチェック
それらをすでに前日に済ませておいてくれていたミニに“ロータスシールド”を施工の準備にとりかかる。
ガラスコーティング“ロータスシールド”を施工
「コーティング剤と硬化剤の2液を混ぜ合わせるのは、一般的なコーティング剤と同じですね。よく混ざり合うように撹拌します。そしてキャップをはめると準備完了です」
「コーティング剤をスポンジに付けた時に感じましたが、液剤の粘度のバランスがいいですね。柔らかすぎるとスポンジから垂れてしまい、逆に粘度が高いとスポンジに均等に染み込まず、塗りムラの原因となるのですが、非常に良いバランスですね!」
そして、同梱のスポンジにコーティング剤を適量取り、ボンネットの縦横方向へムラなく塗布していく。
谷米さんの作業法はパートごとに塗布し、ふき取るという施工法。大きさにするとA3サイズくらいの大きさを施工していく。
「使いやすいですね!これでしたら一般のユーザーさんもワックスと同じ感覚で使えるでしょうね。スポンジがいいのかな?」
と言いながら、パートごとに塗布すると、すぐさま拭きあげていく谷米さん。
「ウエスで拭いた感覚が、ワックスのように滑る感じではなく、高級な万年筆のエナメルインクのような、しっとりとした質感を感じますね。そして塗りやすさがあるにも関わらず、光沢もありボディカラーにも深みが増して塗装面に1枚クリアな層ができたよう印象ですね」
「今回のミニには金属製グリルやモールなどもあり、細かい部分がありますが、スポンジの大きさも使いやすく細部まで丁寧に塗布できるのも良いですね。このスポンジでしたら、感触を面で確認できるので使いやすいですよ」
施工後のロータスシールドの評価は!?
「私個人としては、長方形のスポンジが、旧いクルマに多い細かい部分にも非常に有効だったのが好印象です。通常は一回り大きくてエッジを使うなど工夫をするのですが、これなら一般のユーザーさんでも塗りムラや塗り残しはありませんね」
「コーティング剤も、硬いと拭機上げの時に傷つけたりすることもありますし、柔らかいと余計なところに流れ込むなどの弊害もあるのですが、最適な粘度で使い勝手のよさもありながら、一般のユーザーさんがDIYを楽しみながらガラスコーティングをするには失敗の少ない商品だと思います。プロユースの本格的なガラスコーティングと同じ質感が生まれまるのも魅力ですし、ワックスの撥水に近い効果もしっかりしています。コスト的な満足度も高いと思います」
さらに谷米さんからは、今回はLEDライトスタンドで確認しながらの作業を行ったが、スマホのライトや懐中電灯でも光を当てて確認しながら塗布すれば、より綺麗な仕上がりになりますよとアドバイスしてくれた。
今回、施工した谷米さんのショップApollonでは、自分で施工するのは自信ないといったユーザーさんや、本格的な下地作りからの施工をプロに頼みたいと言ったユーザーさんの来店も歓迎だという。もちろん車種を問わずの施工。
ロータスシールドを使ってのコーティングのご要望があれば、お気軽にアポロンまでお問い合わせしていただきたい。
今回使用したアイテム
商品詳細はこちらから
★LOTUS SHIELD(ロータスシールド)
取材協力:Apollon
神奈川県横浜市瀬谷区阿久和南1丁目
TEL 090-3400-2100
営業時間(予約制を取っております。お気軽にお問い合わせください)
定休日(不定休)
Webサイト Apollon.jpn.com
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本業はフリーランスとして活動中のスチールカメラマン。愛車は1931年Austin Sevenから、1964年のFord Angliaなど、旧いクルマばかりを10台あまり所有し、日常生活はもちろんのこと、遠方への仕事にも使用。趣味のヒストリックカーレースでは、戦前車からスポーツカー、ツーリングカー、葉巻型フォーミュラーカーまで乗りこなす。そうした経験から自動車専門誌や、雑誌での特集記事などの執筆も行い、半年に一度、雑誌「The Vintage Wheels」の編集長として、旧い2輪車、4輪車の魅力を発信中である。
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