カーガイが認めたゼロフィニッシュ Vol.10
RACE TRUCK JAPAN 高橋英樹さん

アメリカ車好き、クルマ好きが信頼を寄せる東京・江戸川の『レーストラックジャパン』。クルマ大国、アメリカでの生活を通して学んだ“クルマを楽しみ尽くす文化”の伝道師、代表の高橋英樹さんにクルマに対する思い、そしてカーケアについて聞いた。

東京都江戸川区|ピックアップトラック|店頭|レーストラック

アメリカのクルマ文化に魅せられて

「若い頃は輸入車整備をしながら3級整備士の講師を務め、チューニングも手がけていました。ドラッグレースや谷田部での速度記録挑戦マシン、Vシネマ『首都高トライアル』の撮影用チューニングカーづくりにも携わりました。」

若者がクルマに夢中だった80年代にさまざまな経験を積んだ高橋英樹さんは、さらなるレベルアップを目指し渡米を決意する。

「ツテなどなく、3ヶ月くらいアメリカの自動車文化を体験してくるつもりでした。」

1987年のロサンゼルス。そこで大きなカルチャーショックを受けたという。

「当時日本ではゼロヨン9秒を出すのに一生懸命でしたが、アメリカのドラッグレースでは昔ながらのOHVエンジンでクォーターマイル=約400mを4秒が当たり前なんだから!」

価値観の違いも知る。

「日本人は何にでも理屈を求め、ひたすら真面目にプロセスを積み上げる。アメリカ人は理屈じゃなく結果が全て、考え方がシンプル。結果が出なければダメなのです。」

広大な砂漠地帯で戦うデザートレースにも魅せられた。

「デスバレーで開催されたレースで『カッコいい!』って思ったのがキッカケです。ピックアップの形をした大きな車体のマシンが砂漠を高速で突っ走り、高さ30mの大ジャンプをキメる。その迫力に魅了されてしまったのです。実際に走ってみると、速いマシンが後ろからジャンプしてきて自分のマシンの上に落ちてきたり、有名ドライバー、ロビー・ゴードンについて走っていて3回転半の大転倒を喫したり、危険と背中合わせの冒険のようなレースでしたが楽しかったですね。」

バハカリフォルニア半島が舞台のBAJA1000に3回出場、残念ながらすべてリタイアだったが、ラスベガスのGOLD COAST 300で2位、THE KING OF THE DESERTでは3位という好成績をマークした。

レーストラックジャパン|店内|

アメリカのデザートレースで手にした盾が今も大切に飾られている。飛行機も大好きで、飛行可能なP-51ムスタングや零戦などがあるチノの航空博物館によく足を運んでいた。「スタッフと仲良くなってP-51のメンテナンスを手伝ったこともありました。」事務所にはアメリカから持ち帰った大型の模型もディスプレイ。

現在につながる素晴らしい出会い

アメリカではその後のキャリアにつながる出会いにも恵まれた。

「今や世界的な知名度のチップ・フースなどカスタムビルダーや、レースカービルダーとも交流しました。その中にロスのショップ、“RACE TRUCK TRENDS”のフランクがいました。彼は当時始まったばかりのレース、NASCARトラックシリーズに着目、シボレーC1500などピックアップトラックをNASCARルックにするパーツを作って注目を集めていたのです。ある年のSEMAショーに、フランクがダッジのSUV、デュランゴをカスタムして出展するというので同行しました。ブースを訪れたレジェンド、キャロル・シェルビーがそのクルマに目をつけコラボレーションが決まりました。翌年シェルビーの名を冠したデュランゴのコンプリートカスタム、 “SUPER PURSUIT SP360”がデビューしました。」

高橋さんは93年に帰国、しばらくは知り合いのショップに間借りしてメカニックとして活動、折からのアメリカ車ブームにものり、数年後には自分のショップをオープンすることができた。

「人がやりたがらない面倒な仕事を積極的に受けてきました。フランクのショップの名前をもらい『レーストラックジャパン』としてスタート。ピックアップやデュランゴのカスタムカーも製作・販売、現在に至ります。」

レーストラックジャパン|デモカー|アメ車|ピックアップトラック|ドリフト

左上:ショップの看板と言えるデモカー、シボレーC1500。NASCARルックをまとうが、あえてV8ではなく4.3LのV6エンジンを搭載。軽快な身のこなしを生かしドリフトもこなす。右上:デザートレースの試走車、プレランナーをイメージして仕上げたダッジ・ダコタ。あまり車高を上げることなく大きなタイヤが履けるようにフェンダーの内側まで作り直すなど工夫を凝らしている。左下:高橋さんがカスタムを手がけたダッジラムによる豪快なドリフト走行。(写真提供:レーストラックジャパン)右下:ショップのキャラクター『ファイティング・ラム』。

メカは何でもいじれて当たり前

「クルマ文化が成熟しているアメリカの連中は、クルマを使って遊ぶことにかけて抜群のセンスをもっていると思います。クルマで楽しむ人、それをサポートする人、そして遊ぶ環境が揃っている。アメリカで学んできた『クルマに乗って楽しむ文化』を、日本のクルマ好きにも伝えたいと思ってやってきました。」

そう話す高橋さんのショップに入庫しているのは、実はアメリカ車だけでない。

「ロサンゼルスで働いていた時代も、お客さんが持ち込んでくるのはアメリア車だけではなく、欧州車や日本車もいじっていました。アメリカでの経験やネットワークがベースになってアメリカ車専門店を名乗っていますが、クルマの基本はみんな同じ。メカニックは何でもいじれて当たり前だと思っています。」

エンジン本体はもちろん電気もコンピュータもできるのがメカニック。それもアメリカで学んだことだという。

「そもそもクルマにはさまざまな国籍、メーカーのパーツが装着されています。いろいろ見ていれば、例えばロールスロイスのミッションがシボレーC1500と同じだとわかる。修理を知っているからチューニングもできるのです。」

レーストラックジャパン|作業場

新旧のアメリカ車をメインにしながら、欧州車の修理、カスタム、チューニングも手がける。ガレージにはロールスロイスやジャガー、フォルクスワーゲンなども入庫していた。高橋さんの前に鎮座するのはランボルギーニのV型12気筒エンジンだ。

ロスのカーガイにも勧めたいゼロフィニッシュ

カーケアに話題が及ぶと、高橋さんはロサンゼルスの洗車事情について語ってくれた。

「カリフォルニアやネバダ、アリゾナなど乾燥しているエリアでは、水がとても貴重で高価です。だからたくさんの水を使って洗車をすることができないのです。メカニックも手が汚れるとジェルとペーパータオルで拭き取るのが常識でした。」

そんな経験をしてきた高橋さんに、ゼロフィニッシュを使っていただいた。

「水なしでクリーニングからツヤ出しまでできてしまうというのがいい。出かけた先で気になった汚れをささっと拭き取ったり、手軽に使えるのがありがたい。首都圏でマンション住まいのクルマ好きにもピッタリ。大きなクルマをバケツ一杯の水で洗っているロサンゼルスのカーガイにも勧めたい商品ですね。」

ゼロフィニッシュを手に、高橋さんがまず施工したのが96年型シボレータホ。「ちょっと旧いアメリカ車はエンジンルームも魅力的です。チューニングやカスタムの際にカラフルなパーツをチョイスして彩りを加えてやることもできる。それにエンジンルームだって汚れるし水が入るから、時々開けて手入れしてやるのがいい。そうすれば水やオイルの漏れもチェックできて、大きなトラブルを回避するのにも役立つのです。」とアメリカ車の楽しみ方や、心得を語ってくれた。

新しいケミカルを試す際にはマスキングテープを使ってビフォー&アフターを検証するのが高橋流。66年型マスタングクーペのエンジンフードの向かって右側だけにゼロフィニッシュをスプレーして拭き上げる。結果、施工した部分は水滴が細かくはじけているのが一目瞭然。「クロームバンパーも深みのあるツヤが出ますね。」と高橋さん。

ダッジのSUV、ナイトロをケアしながら「クライスラー車によく見られる白っぽくなってしまった樹脂パーツも手軽に黒さを取り戻せますね。」とコメントしてくれた。

90年代のシボレーC1500らしいディテールの一つ、縦に長い大きな樹脂製のテールランプ、そしてランボルギーニから取り外したというクロームのホイールもゼロフィニッシュでツヤを取り戻した。

「時間をかけて愛車を磨くのも楽しいものですが、日常使いのできるゼロフィニッシュの手軽さがとてもいい。ポータブルでクルマに一本常備しておきたい、高い実用性がゼロフィニッシュの魅力ですね。」

クルマに乗るワクワク感を提供

インタビューの最後にあらためて最も得意とするアメリカ車について、そしてレーストラックジャパンのこれからについて聞いた。

「正直言って、作りの良さは日本車が一番だと思います。対してアメリカ車の魅力は、精度・クオリティはそこそこだけれど、タフで長く乗れるところだと思いますね。それにサイズ感やスタイリング、乗り味などアメリカ車ならではの魅力がたくさんある。遊び方もいろいろあります。自分は『クルマで遊ばせるプロ』、自分がやっているのはカーライフを楽しくするためのお手伝いなのです。」と高橋さんは言う。

「いたずらに馬力や速度を競うのではなく、クルマの楽しさや、クルマに乗るワクワク感を提供するのが僕の使命、そしてこの店の役割りだと思っています。」

高橋さんとレーストラックジャパンの経験とノウハウは、これからも日本のクルマ好きを支え、カーガイたちを笑顔にしてくれるに違いない。

レーストラックジャパン|代表

高橋英樹さん
国内での欧州車の整備をはじめ、アメリカでのメカニック経験などで培ってきたノウハウをベースに、自らのショップ『レーストラックジャパン』を創業。25年以上にわたり第一線で活躍してきた。「アメリカ車だからといってV8が全てではない。いたずらにパワーを追い求めるのではなく、あまり手間をかけずに気軽に楽しむのもいいものです。」

取材協力:レーストラックジャパン

レーストラックジャパン|外車|欧州車|アメ車

得意とするアメリカ車はもちろん、欧州車の整備や修理、カスタム、チューニングも手がける頼れるショップ。首都圏だけでなく全国のクルマ好きから高い信頼を集め、東京の下町にある大きなガレージには常に世界の名車がひしめいている。

レーストラックジャパン(有限会社 プラス)
東京都江戸川区松江7-20-12
TEL:03-5661-3836
営業時間:10:00~21:00
定休日:毎週日曜日
http://www.racetruck-trends.co.jp

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